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日々肝試し

「ホームレス ニューヨークと寝た男」を見た。

「ホームレス ニューヨークと寝た男」を見た。

 


映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』予告編

アーバンキャンピング。引越し業者が希望の日に取れなくて、家具家電を入れる前にスーツケースひとつで今の家に来て1週間寝袋で寝たことはあったけど、さすがに屋外はない。しかも真冬のNYなんて、ここ数年で寒波がきたりしていなかったっけ。しかも主人公のマーク・レイは若者でもなくて50代だし屋上のスペースに入るために柵によじ登るのは見ててそのうち転んで骨折しそうに思えてヒヤヒヤした。マークは魅力的な人だけど、何が本心なのかよくわからない。自分には普通の人が抱えるストレスがないと言ったり、いつも緊張していると言ったり。自らを魅力的に見せることについては長けているしそれが仕事なんだと思うけど、写真も演技もどれもそこまで好きなわけではなさそうに見えた。帰省するバスの中で話していたこと、家族のことを話すときだけは本心を言っているかもと思わせた。モデル業も写真も俳優業も全然ダメではないけどブレイクしたとは言えない自分をマークはあの屋上で見つめ続けたんじゃないか。叶わないアメリカンドリームがどうなるか、それでも生きていかないといけないしんどさが、マークの人柄もあってさらっとしつつも、ひとりで暮らしていくかもしれないと思ってる私には自分の行く先のひとつに思えた。自分が困窮したとき、老いたとき、何をセーフティネットにするか考えないといけないと感じた。